期限の利益
2016/03/21
期限の利益とは、期限の到来までは債務の履行をしなくてもよい、という債務者の利益のことです(民法136条)。
要するに、「ある期限まで借りたお金を返さなくても良い」という利益で、対価として利子を払います。
融資の契約書(金銭消費貸借契約書)をよく読むと「期限の利益の喪失」という言葉に出会います。
これは、債務者は期限の利益が無くなり、債権者は貸したお金を取り立ててよいことを意味します。
返済が滞った場合や、契約書に書かれていることに虚偽があった場合など、「期限の利益」を喪失する事態となります。
例えば、住宅ローンは自己居住が条件ですが、黙って賃貸に出して、それがバレる場合などこれに該当するときがあります。
通常、転勤等で賃貸に出した場合は「期限の利益の喪失」にまで至る場合は稀ですが、最初から賃貸を目的に住宅ローンを借りるなど悪質な場合は、「期限の利益の喪失」が適用される場合があります。
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